コンセプトは「徹底的に隠す」。配線1本見せない、こだわりの設計が生んだ大人の隠れ家ワインバーの内装工事
施工前の課題
- ワインセラーの温度管理に必要な空調設備を、いかに空間に馴染ませて目立たなくするか
- 間接照明を店舗全体に多用しながら、配線を完全に隠してスタイリッシュな空間を保てるか
実施した取り組みと効果
- 内部に照明を組み込んだワインセラーを自社で製作し、ワインを並べると配線が隠れるように設計
- 空間を適切に区切って温度管理をしつつ、空調設備が視界に入らないよう配置を工夫
- 間接照明の配線を一本一本計算して位置を設計し、棚の金具・配線も一切見えないよう施工
- 照明が有効範囲内で美しく光るよう、配線の配置を緻密に計算
自社製作のワインセラーや隠し扉、緻密な配線設計による照明演出をご紹介します。
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エムトラスト代表
高橋
16歳で大工の道へ入り、建築・内装業界に従事して20年以上のキャリアを持つ。「母に家をプレゼントしたい」という想いから起業し、現在は年間500件以上の店舗・オフィス施工を手掛ける。
店舗・オフィス開業に役立つノウハウを包み隠さず発信するYouTube「内装工事ちゃんねる」を開設。専門用語を使わない施主目線の解説が、多くの経営者から支持されている。「どうすれば実現できるか」を常に問い続けるのが信条。
目次
ワインバーhideaway様について

今回ご紹介するのは、千葉県柏市のワインバー「hideaway」様の施工事例です。オーナーの中村様は、フレンチレストランのマネージャーとして長年の経験を積んだのち、初めての独立開業に踏み切られました。
【店舗情報】
・業態:ワインバー
・物件状態:新築スケルトン
・広さ:カウンター8席
・所在地:千葉県柏市
工事前に抱えていた2つの課題

ー今回の内装工事にあたり、どのような課題がありましたか?
今回の物件が抱えていた課題は、主に下記の2つです。
課題1.ワインセラーの温度管理と空調設備をいかに見せないか
ーワインバーならではの課題として、ワインセラーの温度管理があったとお聞きしています。具体的にどのような問題があったのでしょうか?
ワインセラーを適切な温度に保つためには、専用の空調が必要になります。ただ、設備(専用の空調)をそのまま設置してしまうと、せっかくの「大人の隠れ家」という世界観が台なしになってしまう。空間をうまく区切って温度管理をしながら、設備が目に入らないよう隠す工夫が必要でした。
ワインは赤と白で適切な保管温度が違うんですよね。赤は15度前後、白はもっと低め。そういう細かいことまで理解したうえで内装を設計してもらえるかどうかが、ポイントでした。
おっしゃる通りで、内装業者がワインの特性を知らないまま施工してしまうと、見た目は良くても肝心のワインの品質を損なってしまいかねない。今回は「18度以下に保ちたい」というご要望をいただいていましたので、空調の配置から空間の仕切り方まで、運営を見据えた設計を心がけました。
課題2.間接照明を多用しながら配線を完全に隠す設計の難しさ
ー空間全体にたっぷりと間接照明が使われていますが、あれだけ照明を増やすと配線も相当な量になりますよね。
そうなんです。照明を増やせば増やすほど配線も多くなりますから、それが空間の見栄えを損なうリスクがある。今回は店舗全体に間接照明を仕込む設計でしたので、「有効範囲内で問題なく照らせるか」を計算したうえで、配線の位置を緻密に設計しました。棚の部分も金具や配線が一切見えないよう工夫しています。
ーそこまで徹底して「見せない」設計にこだわったのはなぜでしょうか?
「大人の隠れ家」というコンセプトを形にしようとすると、生活感や設備感がちょっとでも見えてしまうだけで、空間の雰囲気が一気に崩れてしまうんです。非日常の空間を演出するためには、「見えないところ」にこそ手間をかけないといけません。
エムトラストに依頼した決め手は?

ーどのように内装業者を探されたのでしょうか?
自分でお店をやると決めてから、いろんなところのInstagramやホームページを見ていたのですが、「この内装かっこいいな」と思ったのがエムトラストさんでした。それと同じ時期に、私が働いていたレストランのお客様がご自身の会社をリニューアルされる際にエムトラストさんにお願いしたとお聞きして、「これはタイミングが合うな」と思い、話を聞いてみようというのが始まりでしたね。
ー紹介とご自身の調査、両方が重なったわけですね。実際に高橋代表と会ってみての印象はいかがでしたか?
とっても優しそうな印象というか、丁寧な方だなと感じました。変にとり繕っていない嘘のない印象があったので、それが私のなかでは決め手でした。
ー最終的にエムトラストへの依頼を決めたポイントはどこでしたか?
「隠れ家」をコンセプトにしたいとご相談した際、高橋さんから「それならいっそ振り切って、本当に隠してしまいましょう」と提案をいただいたんです。あえて看板も目立たせず、ワインセラーも隠し扉にする。お客様に驚きを与え、それが口コミで広がっていくようなストーリーまで一緒に描いてくださいました。そのとき、「自分がやりたかったけれど、どう形にすればいいか分からなかったことを提案してもらえた」と感じ、即座に依頼を決めました。
中村さんのコンセプトをお聞きしたときに、「隠れ家なら徹底的に隠したほうがおもしろい」と思ったんです。中途半端にやるよりも、振り切ったほうがお客様の記憶に残りますから。
課題を解決した4つのポイント

ーデザインへのこだわりと、温度管理・配線処理という技術的な制約。これらをどのように両立し、実現したのでしょうか?
これら2つの課題に対して、下記の4つのアプローチで解決しました。
- 緻密な配線を図面通りに仕上げるための徹底した現場確認
- 計算し尽くした間接照明と「目透かし張り」の腰壁で温かみを演出
- 自社製作のワインセラーと設備を隠す空間設計
- 自社製作の隠し扉で実現したセラーへの美しいアプローチ
ポイント1.緻密な配線を図面通りに仕上げるための徹底した現場確認
ー工事中、現場への立ち合いを特に重視されていたとお聞きしました。その背景を教えていただけますか?
着工初日から引き渡しまで、複数回にわたって現場に足を運んでいます。床の施工状況、照明の取り付け、塗装の状態など、工程ごとにチェックポイントが変わりますから。今回のように間接照明の配線を細かく計算している現場では、「図面通りに施工されているか」を実際に目で確認することが特に重要なんです。
実際に私が現場に行ったとき、仕上げに問題が見つかった箇所がありました。その場で確認できたから即対応できましたが、気付かないまま進めてしまっていたら取り返しがつかないところでした。担当者も間違うことはあるので、「実際に自分の目で見て確認する」という習慣だけは絶対に崩さないようにしています。
ポイント2.計算し尽くした間接照明と「目透かし張り」の腰壁で温かみを演出
ー壁面やカウンター周りの照明に立体感があって、とても印象的でした。あの仕上がりはどのように実現したのでしょうか?
カウンターの腰壁(カウンター席に座った際、足元にくる壁の部分)は、均等に隙間を開けて板材を張る「目透かし張り」という手法を採用しています。板材に立体感が出るので、そこに照明が照らされることで、光がやわらかく広がって温かみのある雰囲気が生まれるんです。
【用語解説】
目透かし張り:継ぎ目部分に隙間を空けて板材を張り合わせる施工方法。隙間を開けることで立体感や奥行きが出る。
ー照明の配線はどのように処理されているんですか?
店舗全体の間接照明が有効範囲内で問題なく照らせるよう、配線の位置を一本一本計算して設計しました。棚の部分も金具や配線が一切見えないように工夫しています。「どこに何の線が通っているか」がパッと見えてしまうと、どんなに素敵な照明でも台なしになってしまいますから。
ポイント3.自社製作のワインセラーと設備を隠す空間設計

ーワインセラーが今回の大きな見どころだと思いますが、どのような工夫をされたのでしょうか?
今回はワインセラーを当社で製作しました。セラーの内部に照明を仕込んでおき、ワインを並べると配線が見えなくなるよう設計しています。空調についても、空間を区切って温度管理をしながら、設備が目立たないよう配置を工夫しました。
ワインが美しく見えるかどうかも、お店の雰囲気に直結しますよね。セラーのなかの照明ひとつで、ワインの見え方がまったく変わる。そこまで考えてもらえたのは、本当にありがたかったです。
赤ワインと白ワインで保管に適切な温度が異なりますので、それぞれの特性に合った温度帯をキープできるよう、空調の設計も細かく調整しています。250本以上収容できる規模のセラーですから、温度管理の精度はとても重要でした。
ポイント4.自社製作の隠し扉で実現したセラーへの美しいアプローチ
ーカウンター奥のワインセラーへと続く扉が、一見すると壁にしか見えないのが印象的でした。
壁と面一(ツラいち)に仕上げた隠し扉です。取っ手をつけず、壁と同じ面でフラットに見せることで、パッと見では扉だと分からない設計にしています。
【用語解説】
面一(ツラいち):隣り合う2つの面の間に段差がなく、フラット(平ら)な状態のこと。
ーあの扉はどのような仕組みで開くんですか?
見た目が美しくなるよう、特殊な開き方をする仕組みになっています。レール部分は電車の線路が分岐するのと似た構造になっていて、扉を軽く手で押して横に動かすと、スライドしながら開きます。レールの設置方法や扉の厚み、動きの軌道まで細部を計算して施工しました。金具や仕掛けが一切見えない状態で、美しく動くことにこだわっています。
お客様にとっても「何これ?」という驚きになると思うんです。ただのセラーへの入り口じゃなくて、「隠れ家」らしい仕掛けになっていますよね。
店舗の内装を検討している方へのメッセージ

ー完成した空間を目の前にして、今どのようなお気持ちですか?
予想以上に素晴らしい仕上がりにしていただいたと感じています。自分がイメージしていた「普通じゃないもの」が、ちゃんと形になっていた。カウンターもワインセラーの雰囲気も、照明の演出も、全部が思い描いていた以上でした。エムトラストさんに頼んで本当によかったです。
ーエムトラストはどのような方に合っていると感じられましたか?これから店舗開業を検討されている方へメッセージをお願いします。
こだわりがある方にこそおすすめしたいですね。言われたままに施工するのではなく、でもこちらの意図を無視した提案をしてくるわけでもない。オーナーの「やりたいこと」をきちんと受け止めたうえで、プロとして最善の形を一緒に考えてくれる。そういう伴走力がある会社さんだと感じています。
ありがとうございます。
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店舗のコンセプトを細部まで徹底して形にするならエムトラストへ

今回のプロジェクト成功のポイントは、「大人の隠れ家」というコンセプトを、設備や配線を含む「見えない部分」にまで徹底してこだわり抜いた点にあります。自社製作のワインセラー、緻密な配線設計による間接照明、そして自社製作の隠し扉など、どれひとつとっても、妥協のない施工が積み重なって完成した空間です。「こだわりがある方にこそおすすめしたい」という中村様の言葉が、エムトラストの寄り添う姿勢と高い提案力を物語っています。
これからバーや飲食店の開業を控えている方、「空間演出にこだわりたい」「コンセプトに悩んでいる」という経営者の方は、ぜひ一度エムトラストにご相談ください。内装のプロと一緒に、理想の空間づくりを叶えませんか。
※私が直接対応するため【毎月限定5社】とさせていただいております。
本記事の内容は2026年3月時点の情報です。






