4階なのにエレベーター無し!限られた搬入経路や電気容量の不足などの悪条件を乗り越えた方法とは?内装工事の成否を分ける「プロの段取り」を紹介
施工前の課題
- 4階・階段のみの条件により、資材搬入ルートを確保できなかった
- 着工前に確認すべき設備条件が多く、抜け漏れなく進める必要があった
実施した取り組みと効果
- 現場の寸法と通路に合わせて資材を小分けにし、「どの資材をいつ・どの順番で搬入するか」を工程表と連動させて設計した
- 複数の確認事項を質疑書にまとめ、関係業者への確認を文書で配布。口頭確認による「言った・言わない」を防ぎ、着工前に確認事項の抜け漏れをゼロにした
その決断に至った理由とともに、限られた予算のなかで工事を進めるための搬入の工夫や設備確認のポイントをご紹介します。
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エムトラスト代表
高橋
16歳で大工の道へ入り、建築・内装業界に従事して20年以上のキャリアを持つ。「母に家をプレゼントしたい」という想いから起業し、現在は年間500件以上の店舗・オフィス施工を手掛ける。
店舗・オフィス開業に役立つノウハウを包み隠さず発信するYouTube「内装工事ちゃんねる」を開設。専門用語を使わない施主目線の解説が、多くの経営者から支持されている。「どうすれば実現できるか」を常に問い続けるのが信条。
目次
三丁目ノ夜様について

ーまずは、小島様が今回開業されたお店と、会社について教えていただけますか?
私は株式会社ハイエストクルーという会社で、主にイベントの企画・運営を行っています。今回は初めての自社店舗として、新宿3丁目に「三丁目ノ夜」というバーを開業しました。ここは単なる飲食店ではなく、お酒やシガー、そして集まる人々すべてが「小道具」となり、空間そのものを楽しんでいただく場所を目指しています。あえて住所は非公開とし、予約をいただいた方にだけ場所をお伝えする、大人の隠れ家のようなスタイルをとっています。
【店舗情報】
・業態:バー
・物件状態:スケルトンからのフルリノベーション
・広さ:10坪(17席)
・所在地:東京都新宿区
工事前に抱えていた2つの課題

ーオープン前の現地調査では、いくつか懸念点があったとお聞きしました。当時の状況を教えていただけますか?
現地調査を終えた段階で、大きく2つの課題が浮かび上がりました。1つが資材の搬入ルート、もう1つが電気容量の問題です。どちらも着工前に手を打っておかないと、工事が始まってからでは大きな手戻りになりかねない問題でした。
課題1.4階までエレベーター無しの物件で、資材搬入のルートが確保できなかった
ー資材の搬入については、具体的にどのような問題があったんですか?
新宿3丁目の雑居ビルの4階、しかもエレベーター無しという条件は、内装業者にとってはかなりの難所です。「材料をどう搬入するか」という問題がまず一つ。外からユニックで吊り上げることも検討したんですが、建物の高さまで届かないので、大型クレーンを手配するか、最小単位に切り分けて人力で上げるかという選択になりました。現場自体も広くはないので、保管スペースも限られていましたね。
【用語解説】
ユニック:クレーンが付いているトラックのこと
課題2.着工前に確認すべき設備条件が多く、抜け漏れなく進める必要があった
ー設備面での課題はどうでしたか?
設備自体は比較的しっかりしていたんですが、エアコンの電気容量や換気ダクトのルートなど、着工前に確認しておかなければならない項目が複数ありました。どれか一つでも抜け漏れがあると、工事が始まってから「やっぱりできなかった」という事態になりかねないんです。特に設備まわりは、口頭で確認しただけでは「言った・言わない」になりやすいので、きちんと記録に残しながら進める必要がありました。
エムトラストに依頼した決め手

ーエムトラストへの依頼を決めるまでに、どのようなことを考えていましたか?
初めての店舗開業なので、業者選びから不安だらけでした。「失敗したらどうしよう」「思ったより費用がかさんだら困る」というのはもちろんなんですけど、それ以上に、自分のコンセプトをちゃんと理解して、同じ温度で走ってくれる会社かどうかということを重視していました。「劇場の舞台裏」というコンセプトがあって、それをただ形にするだけじゃなく、一緒にワクワクしながら作り上げてくれる人じゃないと意味がないと思っていたんです。
ーそもそも業者選びの段階で、一番不安に感じていたことは何でしたか?
技術的なことはもちろん大事なんですけど、それ以上に「自分のコンセプトを本当に理解してくれる会社に出会えるのか」というのが、一番の不安でした。知り合いに頼むという選択肢もあったんですが、今回はゼロベースで、新しい出会いのなかでチームとして動いてくれる人を探したかったんです。コンセプトへの共感なしに理想の空間は作れないと思っていたので、そこだけは絶対に妥協したくなかったですね。
今回のプロジェクトは、小島さんのコンセプトがとても明確だったので、私たちもイメージを共有しやすかったです。「劇場の舞台裏」というテーマがあったからこそ、ドアの素材から天井のデザイン、照明の色まで、すべての選択に一貫した理由を持って進めることができました。コンセプトが明確なお客様と仕事をするのは、私たちにとっても本当にやりがいがあります。
ー実際に面談されてみて、いかがでしたか?
リモートで初めて面談したときに、コンセプトを事前にお伝えしていたんですが、高橋社長が最初のほうで「ワクワクします」と言ってくれたんですよ。その瞬間に「この人しかいない」と思いました。やっぱり同じ温度で進めることって、すごく大事だと思っていたので。
コンセプトにも純粋にワクワクしたんですが、小島さんと一緒に仕事をしたら楽しいだろうなというイメージが最初から湧いたんです。チームとして一緒にやれそうだなという感覚が、自然とあの言葉に表れたんだと思います。
エムトラストが実施した3つの施策

—それぞれの課題に対して、具体的にどのような対応をされたのでしょうか?
現地調査で洗い出した2つの課題に対して、下記の施策をおこないました。
施策1.現場環境に合わせた搬入計画の立案と工程管理の徹底
ー搬入の問題に対しては、どのような進め方で解決に導いたのですか?
ユニックが4階に届かない以上、選択肢は「大型クレーンを手配する」か「資材を現場の寸法に合わせて細分化し、人力で搬入する」かの二択でした。コストや工期、そして現場の作業性を総合的に判断し、この物件にとっての最適解を模索しました。
重要なのは手法そのものよりも、現場を停滞させないために「どの資材を、いつ、どうやって運び込むか」という段取りを徹底することです。こうした事前の準備があったからこそ、タイトなスケジュールのなかでも滞りなく完成までたどり着けたのだと感じています。
施策2.関係業者への質疑書で不明点を着工前に解決
ー確認事項が多いなか、抜け漏れをなくすために工夫したことを教えてください。
確認事項を質疑書にまとめて、関係業者へ渡しました。「言った・言わない」にならないよう必ず文書で確認してから工事に入るようにしたのです。現場が動き出してから発覚すると、工期にも費用にも影響が出てしまいます。お客様に余計な負担をかけないためにも、問題点は着工前に全部潰しておくというのが私たちの基本的なスタンスです。
今回も電気容量はビル側に確認するなど早めに動けたので、工事中に設備まわりで止まることなくスムーズに進められました。
施策3.「劇場の舞台裏」を再現するための素材選定と照明設計

—デザイン面でのこだわりはどう形にしていったのですか?
小島様の「驚きのある空間にしたい」という想いに応えるため、劇場の入り口を彷彿とさせるソファー生地貼りの扉や、天井の三日月の照明など、一つひとつ素材や設計を吟味しました。特に三日月は、光の当たり方で色味が変わるよう専用の素材を採用しています。

デザイナーの方とも密に連携し、未確定だった部分も現場での定期的な打ち合わせで一つずつ「確定」に変えていくことで、理想の空間を実現させました。
これから内装工事を依頼する方へのメッセージ

ー最後に、これから店舗やオフィスの内装を考えている経営者の方へ、メッセージをお願いします。
やっぱり予算の話を正直にすることだと思います。理想の予算と、本当の限界予算と、その両方をちゃんと伝えることが大事です。「ぼったくられるんじゃないか」という不安は誰でもあると思うんですけど、信頼できる方には包み隠さず話したほうがいいですよね。正直に話したことで、限られた予算のなかでロードマップを敷いてもらえて、結果として150点のお店ができました。
僕は顔出しで発信しているので、「ぼったくろう」という思いは一切ないです。費用について開示いただくことで、「どうすれば理想を実現できるか」を提案しやすくなりますので、ご予算も含めてまずはお気軽にご相談いただければと思います。
—今回の内装に点数をつけていただくとしたら何点でしょうか?
Sランクの150点です。完成してから見たほうが感動が大きいだろうなと思って、実は途中からあえて現場にあまり行かなかったんです。それくらい「もう任せておいて大丈夫だ」という安心感がありました。バーではなく「大人が集まってお酒を楽しむ空間」と呼びたいくらいの仕上がりになって、本当に良かったです。
次に出店する機会があればまたエムトラストさんにお願いしたいですし、知り合いにも「頼むならここを紹介するよ」とすでに伝えています。
ありがとうございます。小島様がコンセプトを明確に持ってくださっていたこと、そして予算も含めて全部オープンに話してくださったことが本当に大きかったです。一緒にチームとして走れたからこそ、この仕上がりになったと思っています。
初めての店舗開業こそ、コンセプトを共有して熱くなれる会社を選ぼう

問い合わせへの対応が迅速か、コンセプトへの共感があるか、予算に対して誠実な提案をしてくれるか。そうした丁寧なコミュニケーションが、最終的な満足度を大きく左右します。
「劇場の舞台裏」というコンセプトを持って臨んだ新宿のバーの仕上がりが150点になった背景には、入念な打ち合わせと着工前から課題を解決してきた緻密な現場管理がありました。
店舗・オフィスの内装工事を検討されている方は、まずエムトラストへお気軽にご相談ください。物件の現地調査から他社見積もりの診断まで、開業に関わるあらゆるご相談に対応しています。
※私が直接対応するため【毎月限定5社】とさせていただいております。
本記事の内容は2026年4月時点の情報です。






